スタック法チューブ絵具 ふたたび。

Natural Pigments社のスタック法鉛白によるチューブ絵具の開封動画からはじまったMediciの動画シリーズですが、ふたたび原点に立ち返り(?)異なるメーカーから入手したスタック法鉛白チューブ絵具の開封動画&簡易レビュー動画を収録しました。

今回の入手先はその名もMaster Pigments
新手のメーカーでかなりマニアな天然顔料を多く扱っています。

鉛白(シルバーホワイト、フレークホワイト)は古来、ゼンマイ状に巻いた鉛の板を酢酸の入った壺に入れ、馬糞を敷き詰めた小屋の中で反応させて得られた人工白色顔料ですが、「スタック法」と呼ばれるこの製法から得られる顔料は現代製法の鉛白と比較してより不透明で、酢酸を含むことから乾燥が早く、油と混ぜた絵具は刺激に対して流動性を示すという特異な性質を持つものだった事はいくつかの資料からうかがい知る事ができます。

新たに入手した鉛白顔料のひとつとチューブ絵具は、馬糞の代わりにイースト菌と砂糖の反応による熱とガスを利用したもので、以前海外の個人サイトでその製法については聞き及んでいましたが製品として販売しているところは他に見かけません。
この製法をスタック法と呼んでいいのかよく判りませんが、ここではイースト菌版のスタック法と呼びます。

以前入手したNatural Pigmentsの製品は馬糞小屋で作られた「真性の」スタック法による鉛白を使ったチューブ絵具でしたが、粒子が粗く不透明な感じではあったものの、とろみや流動性が失われた期待はずれの絵具でした。
果たして今回手に入れたイースト菌版のスタック鉛白はどうだったのでしょうか。
↓↓

実に良いです。

今まで追い求めたものをやっと手にした気がします。
顔料とリンシードオイル以外に混ぜもの一切ナシという絵具の感触は申し分ありません。
加えて古来製法の鉛白が持つ刺激に対する流動性も備わっています。

これが使いやすいか否かは別にして、鉛白(=シルバーホワイト、フレークホワイト)をヨシとして使われる方には是非、本来の鉛白がどのようなものであったかを体験して頂きたいと思います。

もちろん価格がネックではあるんですけどね。

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