硬質樹脂のワニス化に向けて

今回のシリーズは3本構成。
まずは動画をご覧ください。

そしてここからは動画の内容と平行するネタをテキストと写真で書き綴っていきます。

まず一本目はコーパルワニスと油の反応について。
松川さんから伺った、コーパル樹脂がアスピックに溶けるという話は既に実践し動画でもお伝えしました。
これを油に混ぜれば透明なコーパルメディウムが…!!
と興奮していたわけですが、実はそうそううまくいかないわけです。残念ながら。

どうやらコーパル樹脂は溶剤に溶かすだけでは油と混ざらず使えない様です。
アルコールに溶かしたコーパルでも同様なので、他の強力な溶剤に溶かせたとしても、油とはまざってくれないかも知れませんね。
つまりコーパルを油彩に使うには、溶かすだけではなく油と混ざる様に変質させてあげる必要があると。

そこでランニング処理の登場です。2本目。

コーパル樹脂を高温で加熱する事で、ターペンタインに溶け、なおかつ油に混ざる様にするという古来から伝わるらしい加工法なのですが、工業化以降~塗料の主役が合成樹脂に移行する以前に、塗料の強化目的の為にかなり大規模にコーパルの加工と研究が行われたと推察されます。
高温の危険性に加え大変な臭いと煙が伴う作業なので屋内はおろか、住宅密集地ではまず不可能でしょう。
そのランニング処理を動画で公開した例はかなり貴重だと思われます。


▲溶け切らないうちに混ぜようとすると棒にこびりついて収拾付きません
ちなみに割り箸は焦げるのであんまよくありませんが金属だとやけどしますから注意

▲黒くなるまで撹拌しながら加熱します

そうして出来たランニングコーパルは果たして使い物になるのか…
説明と画像用意すんのめんどくさいんで動画で確認下さい。

話はここで終わりません。
硬質樹脂の最高峰は琥珀です。
3本目は琥珀のワニス化に挑戦します。
古の画家はこの琥珀を油彩の描画メディウムとして利用したという話もあるのですが、あらゆる溶剤に対して耐性をもつ琥珀こそ、一体どのようにして溶かすのかわからず幻とさえ言われるシロモノです。
しかしながらベルギーBLOCKX社からは非常に高価な琥珀のメディウムが発売されている事から、あながち不可能でも無いであろう事は予測できていました。
調査の結果、琥珀もランニングでどうにかなるんじゃないか…?
という事で、やりました。琥珀のランニング。
▲強烈な刺激臭と煙を伴います。
▲琥珀は焦げやすいとの事から油を添加しました
油添加後の加熱は長くなくさほどの効果は無かったかも

さてこちらも一応形にできたかなという感じではありますが、まあ動画御覧ください。あくまで現段階ではこれらのワニスが描画に有効かの検証には至っておらず、単に溶剤に溶かし、油と混ぜる事ができたという段階に過ぎません。
今後も継続的に研究してまいります。なにかヒントになるような、あるいは決定的な情報でもいいですけどなにかありましたらコメントください。

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