画材・技法情報など

西洋絵画の画材と技法
日本におけるネット上の画材・技法データベースサイトとして草分け的な存在であり、私もここから多くを学んだ。当方の情報開放主義的な思想はこのサイトの存在によるとも言える。今ではこちらの管理人である松川宜弘氏に協力頂き、Mediciとして画材に関する情報動画を制作し公開している。

The Color of Art
David G. Myers氏による顔料データベースサイト。カラーインデックス名の膨大なリストにはその顔料を使用しているメーカー絵具・顔料の製品名、化学組成、その他特性が記されている。少し眺めていると気づくが、カラーインデックス名と製品名が必ずしも一致していない場合も多く「名前と中身」から見た絵具市場の現状把握にも役立つ。更新が止まっているようでメーカーへのリンクなどが切れているが現在でも最も有用なデータベースとして活用できる。

JUST PAINT (英語)
GOLDEN社が定期的に公開しているウェブ版技術情報誌。様々な画材や処方について実験結果や科学的データをもとに考察する内容は、知的欲求を満たすと共に実用に直結するものも多く読み応えは相当なもの。

JUST PAINT (日本語)
ターナー社による上記の日本語訳版。日本語で読めるのは大変にありがたいが、記事中に出て来る製品は日本で取り扱いが無いものも多い。願わくばGOLDENに吸収されたWilliamsburgの製品を取り扱って欲しい。

Pigments through the Ages
主要と思われる顔料の歴史、製法、特性などについて解説されたページ。WebExhibitsという大きなサイト内の一要素らしい。

 

画材製造/販売

俵屋工房
オリジナル画材の開発、絵画指導、博物館からの依頼で複製画を描かれるなど多岐にわたるお仕事を受け合う高橋亮馬さんの画材販売サイト。オリジナル調合メディウムや円形パネルをはじめ、熊野の職人の手によるコリンスキー筆はかの青木敏郎氏が100本単位で発注するという逸品。Mediciの活動にも顧問としてアドバイス頂く中、現在は模写を通して技法を学ぶDVDビデオ教材の制作に取り組まれる。

春蔵絵具
日本で最も歴史のある絵具メーカー。長らく文房堂絵具へ供給していたが現在は独立。ロールミルによる練りの時間を多くとった油絵具はなめらかで伸びが良い事に加え、顔料比率が高く良好な発色、ダンマル樹脂を含む事なども特徴。三島哲也画伯監修による「Venus」は一部手練りで仕上げるというこだわり様。利益よりも品質を追求した製品は残念ながら店舗で見かける事は無いが、コアなファンは多い。油絵具以外にも加工油で練られた銅版画用インキ、水彩絵の具などを製造しておりネット通販可能。

松田油絵具株式会社
スーパー油絵具(通称マツダスーパー)は全色ポピーオイルで練られる特異な製品。チューブのラベルにはカラーインデックスネームではなく日本語で顔料名と顔料メーカー名が記載される。スーパー画溶液にはサンブリーチドリンシードオイルやボイルドリンシードオイル、スタンドポピーオイルなど他社にない製品も。

Old Holland [オールドホランド]
オランダの絵具メーカー。油なども取り扱い、風車を使って抽出されたコールドプレスドリンシードオイルは完全オリジナル。このメーカーのチューブ油絵具は全色このコールドプレスドリンシードで練られており、他に類を見ない。

Williamsburg [ウィリアムスバーグ]
アメリカの画家が始めた絵具メーカー。近年創始者が亡くなりGOLDEN社に吸収された。そのためJUST PAINTの記事中に製品が登場する事が多い。全色リンシード練りで揃えられたチューブ絵具に加え、油の類も販売。このメーカーのスタンドオイルやサンシックンドオイルは粘性が高く透明度も高い。

Winsor&Newton [ウィンザーアンドニュートン]
日本でも以前から取り扱い店の多いイギリスのメーカー。価格設定が比較的安価でありその点最も手にしやすい海外メーカーと言える。

Lefranc&Bourgeois [ルフランアンドブルジョワ]
こちらも以前から日本で販売されてきたフランスのメーカー。価格帯はW&Nよりも高めで若干高級品のイメージがある。フラマン(フレミッシュシッカチーフメディウム)と、独特の芳香を持つターペンタインは外せない。チューブ絵具としてはここのレッドオーカーは粘土質で好み。2017年8月のサイト改新ではフランス語表記のみになってしまっている。

Michael Harding [マイケルハーディング]
イギリスの絵具メーカー。絵画を学びレンブラントに傾倒したマイケル氏は自分とオールドマスターの差異は技術のみならず材料の違いがあるという事に気づき、独自に絵具の研究を始め会社の設立に至ったとの事。全色リンシード練り(一部サフラワーで練られたバージョンも)のチューブ絵具、乾性油を製造。

Natural Pigments [ナチュラルピグメント]
顔料、油、画材などどれも一風変わった製品を取り揃えるアメリカの絵具製造・販売会社。ラピスラズリ顔料のチューブ絵具(ウルトラマリンではない)、さらに鉛板・馬糞・酢を使った古典製法による鉛白顔料を販売している事は衝撃的であった。他にもめったに見ない顔料やその他画材が多種取り揃えられる。ここのリンシード練り鉛白「Lead White #1」はお気に入り。ホームページより購入可能。

Kremer Pigments [クレマーピグメント]
ドイツの画材販売会社。ラピスラズリから抽出した天然ウルトラマリン顔料、ストラスブルグターペンタインなど特殊なものを含め驚くほど多種多様な素材を取り揃えるので素材図鑑的に眺めるだけでも楽しめる。英語圏では価格設定が異なる販売ページが用意されている模様。ホームページより購入可能。

Master Pigments
アズライト、オーピメント、クリソコラ、天然ウルトラマリンなどかなり珍しい顔料を販売。鉛白については白鉛鉱(セルサイト)、古典製法による鉛白顔料、馬糞をイースト菌+砂糖水に置き換えた製法による鉛白顔料の三種があり、イースト菌版の鉛白をリンシードのみで練ったチューブ絵具は“本来の”感触を持つ絶品。ホームページより購入可能。

Dick Blick [ディックブリック]
アメリカの画材ネット通販大手。大概のものはここで手に入る。コリンスキーやマングースなど一部の天然毛筆、鉛白など毒性顔料に加え揮発性油などについては日本から購入できない。

Verfmolen de Kat [デ・カット]
オランダの顔料メーカー。風車を利用して顔料を砕く様子や、オーナーであるケンペナー氏がラピスラズリを砕く様子など印象深いシーンが日本の美術番組でも幾度か紹介された。2009年にホームページができオンラインで製品を購入する事が可能になったが、取り扱う商品は案外幅広く風車を使って製造されたものばかりではなさそう。

 

 

作家(敬称略)

古吉 弘/Hiroshi Furuyoshi Oil Paintings
看聞日記
趣味でくすぶる私に画商を紹介してくださった古吉画伯のHP(上段)とブログ(下段)。作風もさることながら、徹底して無駄を排除する姿勢や、状況に流される事無く冷静かつアクティブに作家としての活動範囲を展開される姿は多くの若手にとって刺激になるはず。
ブログでは画像を載せた制作過程や絵画に関する考察なども掲載。

疋田正章 Masaaki Hikida / Oil Paintings
はじめて実際に交流を持った絵描き、疋田正章氏のHP。猫作家のイメージが強い気もするが、人物、風景を多く描かれる人気作家。

Hajime Hagiwara|萩原 始
阿佐美の先輩にあたる作家、萩原さんのHP。呼びかけにはいつも反応下さるまじめで律儀な方。マンタをテーマに描かれたシリーズは印象的。