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ご報告遅れましたが吉川さんよりお譲り頂いたイースト菌版のスタック鉛白を他社製品と比較しています。
左が吉川さんによるもの。上がNaturalPigments、右がMasterpigmentsのスタック法鉛白です。
今回吉川さんより頂いたものは極力少ないリンシードのみで機械練りして下さいとお願いし、ご配慮により油分の分離抑制に効果的だと仰られる“寝かせ”作業、更には真空脱泡による空気抜きをして頂いたものです。
まず感じるのは白色度の高さ。
だいたいスタック法の鉛白は多少鉛色が混じったような傾向にありますが、吉川さんのものは普通に手に入る鉛白と言われても疑いは持たないかも知れません。これには驚きました。
もう一つ重要なのはマチエールに関わってくる絵具としての感触ですが、これは瓶詰め頂く時点でそうだったのかお聞きしたいところで、リンシードのみで練って頂いたにも関わらず、かなりサクサクしていて柔らかくクリーミー。一般の方にも普通の絵具として使えるような仕上がりになっています。
ただ、私がスタック法鉛白に求めている、グッと抵抗感があり力を加えると溶け、柔らかなマチエールを成すチキソトロピーが失われています。
練って頂いたのは粒子を細かく砕いたものとの事でしたので、上記の性質は粒子径によるものなのか、“寝かせ”工程によるものなのか。
顔料状態でも頂いており、また荒い粒子のサンプルも頂いてますので手練りで検証させて頂きたいと思います。
それにしても添加物なしでこのようなサクサクした絵具に仕上がるのであれば、これまで金属石鹸を唯一の主犯扱いしていた考えを改なければなりません。NaturalPigmentやBLOCKXがいう金属石鹸無添加という話には疑いを持っていましたが、反省が必要なようです。