モチーフ III

先日に続き、「クラフトスペースわ」さんでゲットしたボヘミアグラス3点です。真ん中のグラスはレーマーの原型の様な形をしてます。
当時は火力が弱く、ガラスも薄く、大きいものは作れなかったそうです。
時代が進むにつれて、これの胴が伸びて行き、先日のレーマー杯の様な形になったのでしょう。
さらに18世紀、19世紀と進むに連れ、銅の下にあった「巻き」部分が伸び、胴はどんどん小さくなって最後には消失してしまってます。▲最後のものは現在「レーマー」として販売されている商品です。
冒頭のボヘミアグラスも復刻版なのですが、同じ工房でレーマーも作っていないものか、期待しつつ鬼検索中です。

モチーフ II

上京の折に入手できた良いものがいくつかあります。
なんと、レーマー杯です。
Romer(ルーマ、ローマー等、呼び名はまちまちだが「レーマー」が現在は一般的なもよう)は15世紀くらいから作られたそうですが、17世紀の静物画にもたびたび登場しています。
とりわけ私の好きなWillem Claesz. Hedaの作品には数多く描かれております。

青木敏郎さんの作品にも時代の違う幾種類かのレーマー杯がよく描かれていますが、あれらは本物でしょうか。
本物は2~400年くらい前のものなので、それこそ6桁の値が付くものなのでしょうが、こちらはガラス工芸家の森永豊さんによるいわばレプリカで、お安く手に入れる事が出来ました。
しかし手作りの一点モノで5,500円は安すぎではないかと思えます。
クラフトスペース わ」さんのお店で購入しました。
ご主人は物静かな方ですが、いろいろとガラスの事についてお話頂き、勉強になりました。

モチーフ I

100年経ってるのかどうか知りませんが、イギリス産の古いボトルです。
良いですねぇ。
先が丸いものは、恐らく口を付けて飲むためにこの様な形であって、ジンジャービアなどのボトルだったんではないでしょうか。
現地の蚤の市ではどうか知りませんが、日本のアンティークショップで一つ2~3000円ほどで買えます。
ヤフーオークションにもたまに出品されてますね。
きっと活躍してくれる事でしょう。

ルフラン製メディウムボトルの開かないフタ

ルフラン製メディウムのボトルのフタは、押さえながら回さないと空回りするのみで開かない仕組みになってます。

これがまた力が入らず、固まってしまったフタはなかなか開けにくいのです。
更にこのフタは二重構造になっているので熱が伝わりにくく、温めても開いてくれません。
じゃあ分解してしまいましょう。

どりゃあ
ポンと。
右上が内蓋。

外蓋の内側についてる羽根みたいなのが内蓋の凹部にひっかかり、閉まる方向へは回すだけで閉まり、開ける方向へはひっかかるものがないので空回りするのみ。
フタを押さえると羽根が押さえられ、内蓋外周に設けられた古城の塔みたいな凸凹に、外蓋の凹凸が食い込んで左右どちらにも回せるようになるという構造。
外蓋の材質が柔らかいので、よく見るとその凸凹が欠けてしまってますよ。
改善希望。
ルフランのメディウムボトルは開かなくなってきたら分解して外蓋は捨てちゃいましょう。

続・糸張り画枠

以前記事にまとめた糸張り画枠。
17世紀オランダでしばしば用いられたもので、作品製作の際、キャンバス生地よりも大きめの木枠に糸でもって張るというもの。
「糸張り画枠」の描かれた一枚の絵と想像からの推測だったのですが、以前は以下の様に締めくくりました。

木の枠に糸で宙づりにしたのではブヨブヨして描きにくいだろう。よって「木枠」に張られたのではなく「板」に張られたのではないか。もしそうであれば「糸張り画枠」ではなく「糸張り画板」と呼ぶべきではないか。

先日、フェルメールについてやたらと詳しそうなサイトを眺めている時に、糸張り画枠の絵を発見しました。

“Gerrit Dou(1613-1675)”によって描かれた作品の様です。
これは明らかに「画枠」です。キャンバスと木枠の間に空間があるのがハッキリとわかります。
恥ずかしながら不勉強で”Gerrit Dou”なる画家が誰なのか存じ上げませんでしたが、レンブラントの弟子だそうで。 参考:Wikipedia

そーいや”石鹸の泡を吹く少年と静物”は国立美術館でデ・ヘームの隣あたりにありましたね。
フェルメールはしばしばDouの作品を参考にして作品を製作した様です。
チラっと検索してみましたが、この糸張り画枠の描かれた作品のタイトルや他の大きい画像等はまだ見つけられてません。

今のところ上記フェルメールのサイトで見つけたこの小さい画像しか「木枠」であったという証拠(?)は無いのですが、もうすこし注意深く観察してみるとしましょう。
木枠に等間隔につけられた黒い点。クギにしては点が大きすぎる気がしますが、穴でしょうか?
布のたわみ具合を見てみると、キャンバスは全てのクギ(だか穴だか)に対して糸で張られているのではなく、縦軸に関しては一つ飛びくらいの間隔になっています。

クギにしろ穴にしろ、使い回しの為にあらかじめ木枠に施しておかれ、キャンバスの大きさによって糸を張る位置等、調整したのでしょう。
引っ張られた部分と黒い点の位置関係は概ね対応してますが、右の縦軸に一箇所、明らかに位置がズレている箇所があり気になります。


黒い点は単なるマーカーだったりして。
※この記事には続編があります。

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