形が変わるまでに描けないと思うモチーフは、まず写真を撮っておきます。
シロート撮影の写真の色はアテにならず、さらにプリントアウトした日にゃとんでもない色になってしまう事などザラなので、色については写真とは別に取っておく必要があります。
具体的には余分なキャンバスなどにザザッと油絵の具でスケッチをとっておく。
後に制作の際、形は写真をプリントアウトしたものを見ながらじっくり取って、色味はスケッチを参考に描くわけです。
実はこれ青木先生の手法で、最初面倒だなと思ってはいましたが、かなり有効であると思います。
写真のみで描いた後にあらかじめとっておいたスケッチと見比べてみるとまるで色が違っていたりします。
色が違う事自体は、意図的に色味を変えたりする事もあるし「ダメ」だとは思いません。しかし手元に残った素材が写真だけだと、ついつい何も考えずに写真の通りに描いてしまったりするんですな。
スケッチを取っといて、そちらの方が相当に鮮やかであったりすると、「やっぱ色取っといて良かったな…」などと思います。
しかしながらスケッチでは重ね塗りやグレーズの効果は出せず、カンペキな色の表現はできていません。
つまり製作時に色を再現するには写真やスケッチなどの素材以外の要素が必要になるのですが、結局やはり、そこは感性と技術で補完するよりありません。