永遠のテーマであるハジキ対策。そのハジキとの戦いについに終止符を打ちました。
個人的には画期的すぎて鼻血が出そうになった対策法を発見しましたのでまずはご覧下さい。
油なり揮発性油なりを画面に置いて、”激落ちくん”みたいな掃除用のメラミンスポンジでこするだけです。
単純過ぎるのでそんなの既にやってるよとう方もいらっしゃるかも知れません。
当然ながら、しっかり乾いた状態でなければ擦り取れてしまうでしょうからご注意を。
以下うんちく解説。
油を多く含ませるとか硬質樹脂を使って描いた塗面、あるいは時間が経った塗面は油をはじいてしまい、塗り重ねやワニス塗りに難をきたします。
一般的には「ルツーセを塗布すると良い」などと言いますが、強烈なハジキに対してあまり効果的ではない上に、再溶解性の軟弱な層を作ってしまう事になりキケンですので、個人的にルツーセの使用そのものをオススメはしません。使ってて問題ない方も大勢いるのであくまで「個人的に」。
※「ルツーセ」自体は加筆ワニスの意味で樹脂だろうが油だろうが加筆する為に塗布するものは何であれルツーセと呼ぶ事ができるかと思います。ここでオススメしないと言っているのは溶剤によって簡単に溶けてしまう軟質樹脂・合成樹脂によるルツーセの事です。
また表面活性作用のあるというアスピックを塗布する事でハジキをある程度解消できるのはいくらか実証済みですが、溶解力の強いこの揮発性油はヘタすると絵具を溶かしてしまったり、以下の様なとんでもない事故を引き起こしたりします(笑)▲高粘度の油を使った描画層の油分はキャンバス地への食いつきが悪く、地と絵具層の隙間から侵入したアスピックが内側から絵具層を持ち上げたものかも知れません
ついでに先日作った制作動画。(※音楽鳴ります)
巷でよくみる早回し動画もつくってみました。(※音楽鳴ります)
モリモリ出来上がっていく様子を眺める方が出来上がった絵を見てるより楽しい人も多いかとは思いますが、この手の動画は全く制作の参考にはなりません。
SECRET: 0
PASS:
素晴らし過ぎて吐血。
激落ちくんですかー!
有難うございます!
お点前あざやかで素晴らしいですねー。
丁寧なお仕事なのでもっと時間かかってるのかと思ってましたが、
意外と早いんですねえ。
SECRET: 0
PASS:
写真のような事故は、昔、ルツーセで何度もやらかしたことがあります。
ダンマル系はどうも信用できず、今は全く使用していません。
樹脂の配分なんですかね。苛々するぐらいはじく場合と、全くはじかない場合があります。
以前はシルバーホワイトを多用した部分のハジキが酷かったです。
今使っているオリジナル調合メディウムは全くはじきませんが、理由が自分でもよくわかっていません。アスピックがわずかに入っていますが、今のところ再溶解の危険がありません。
SECRET: 0
PASS:
>古吉さん
どうぞ一度実践下さい。
揮発性油を使わず油だけでハジキを解消できるのは画期的です。
ただメラミンスポンジは油を吸わない様で、塗り広げもしにくいです。またこすり終えたら余分な油を布などでぬぐっておかないと翌日垂れてきます。
お言葉恐縮です<(_ _)>
制作は部分毎仕上げの方がやはり早く感じますね。
早回しの方の実時間は4時間で、この後また撫でたり加筆したりしてます。
理想的に進められて、両手のひら程度の面積を1.5~2日で仕上げていく感じでしょうか。
SECRET: 0
PASS:
>憂愁庵人さん
事故画像は元サイズがデカすぎてexcite側で強制的に小さくされていました。upしなおしたので再度確認下さい。ルツーセによる剥離とは現象が違うと思いますがどうでしょう?
顔料によってはじき具合は異なる様です。チタンや鉛白は弾きやすいですね。
もともとはじかない描き方ができればそれが一番いいと思います。
アスピックや樹脂は、ハジキの発生を前もって抑制する効果があるような事を言われる方もいます。現在はじきが起きていないメディウムがあるならば、それから成分を1つずつ抜いて試せば簡単に抑制している成分が特定できると思います。ぜひお試し下さい。