ブログの更新も長らくご無沙汰しておりましたが、この夏、制作はお休みして一ヶ月ちょっとの間、東京は飯田達夫さんの「油彩画技術修復研究所」なるところに武者修行に行って参りました。
ピンと来る方もおられるやも知れませんが、飯田達夫と云えばかの「油彩画の技術」の著者であるグザビエ・ド・ラングレに師事し、また雑誌「アトリエ」には6年間に渡って技法やら何やらについての記事を連載されたという(是非まとめて出版すべき!)経歴をお持ちのなんだかすごいお方であります。
…とか言いつつ、良く知らずに「修復やってる人」くらいの感覚で紹介頂いたわけですけども、作品観て頂いた際には歯に衣着せぬ物言いで、中途半端なものを”イイね”などとは絶対言わないし訊けば必ず返事が帰ってくる「あてになる」方であろうと、先入観もなく判断できたので、門を叩いたのでありました。
私の力量とひと月という限られた時間では学べ得なかった事も多く、今もまだ惜しい思いがしてなりませんが、逆に得られた知識と経験はとんでもなく濃厚であり筆舌に尽くしがたいものがありまして。
まあとにかく、今年の夏は暑い夏でした。(謎)
幸福感と無念さと脱力感が入り交じる中、資料の整理に復習に、やる事はたんまり。
まだ鉄は熱い。▲フランスのamazonマーケットプレイスに出品されていた貴重本を保護。
鬼検索で連日資料やら画材やらを探しまわっております。▲こういう作図を絵の勉強と言うと怒り出す人もいるとかいないとか。
額装
ついに額縁難民が報われる日がやって参りました。
やはりこうでなければいけない。
まあ、完璧とは言えないのですが、費やす金も時間もそれ相応にやりくりしなければなりません。
現状ではここまでです。
ひとつ不満を挙げると金色のライナーでして(自分で選んだんですけど)、この金がアクセントになるとか高級感が出るとか言うんですが、ハッキリ言って、邪魔です。
特に小さい作品だと、ライナーの反射で画面内のハイライトがくすむんですよ。
装飾の入った黒のライナーがあればそれにしたいんですが、これがまた見あたりませんで。
モールディングの次はライナー探しか…果てしないですな。
そもそも画面保護のガラス(アクリル)を入れなくても良ければ、ライナーは不要なのですけどね。
今はやむなくお客様や画廊の顔色を伺って「他と同じ」にしていますが、そのうち色々と自説を説いて回って、とことん「私流」でもクレームが出ないまでにしたいものです。
※画像はアクリルを外して撮影しています。
美術の窓6月号
生活の友社から郵便物が届きまして、中身は「美術の窓」はて。
一瞬何かと思いましたが、「公募展便り」の白日会展の項に画像掲載頂いておりました。 →この作品
掲載画像はちっこいものでしたが、あんなので一冊頂けるとは。
ありがとうございます。
小さい画像ではディテールなんか潰れますので、コントラストによる印象しか見えてこないのですが、暗部のほとんどにバーントアンバー(たまにバンダイキブラウン)を使っている私の作品はやはり、他の作品群と並べられるとコントラスト比が低くていまいちインパクトに欠ける様です。
それにしても公募展によって、あるいは作品によって、解像度に差があるのが気になります。
白日は多くがぼんやりしている様に感じました。
画像は公募展側で準備したのでしょうか。
フィルムソースとデジタルソースの違いなのか、
はたまた一眼とコンデジの違いだったり…。
6th International 2009/2010 ARC Salon? Competition
しばしば話題に上っておりますアメリカはARC(Art Renewal Center)のコンペ。
応募締め切りから半年以上が経過してようやく結果が発表されました。
結果はというと、応募総数1,700点以上の中からトップ100のFinalistに選出…
という事で、まあ要するに「入選」できました。
めでたしめでたし。
こちら、静物画の入選作品ページ 中程 「Torigoe Kazuo」で探してください。
小さいサムネイル画像をクリックすると大きく表示されます。
各入賞、入選作品のページへはこちらから
お世話になってます日本勢の作家さんでは、古吉さんの人物画が3等賞、三嶋さんは静物2点が入選されておいででした。
さすが。おめでとうございます。
最近ご無沙汰、金子琢磨氏の風景画も入選されてましたね。
おめでとうございます。
それにしても、以前はかなり大きい画像を載せてくれていましたが、近年は全体的に相当ちっさくなってしまいました。
特に横幅の上限を決めてリサイズされている様なので、横長の作品のまあ小さいこと。
また画像を保存する事もできなくされています。(Javascriptをoffにすれば可能)
これら非常に残念。
今回の入選作品も、個展に出品となります。
1620x800mmの大きい作品ですので、白日出品のと併せて目玉作品となるでしょう。
個展のお知らせ
度々触れてきました個展の日程をお知らせ致します。
HPトップに載せておりますが、こちらでも報告させて頂きます。
【個展のお知らせ】
正光画廊 Gallery Seekにて個展開催を予定しております
会期 :2010年6月1日~6月20日 (作家来場:12,13日)
会場 :東京都品川区戸越6-1-12 正光画廊
また下記日程で正光画廊各店舗を巡回予定です
7月1~20日 盛岡店
8月1~20日 仙台店 (来場日:7,8日)
9月1~20日 十和田店
10月1~20日 郡山店
11月1~20日 多摩店
十和田、郡山も会期中2日ほど在廊の予定です。
作品点数は20点に満たないのですが、正直この少ない点数をこれだけ巡回させるのは贅沢だなあと思います。
しかしより多くの方に観て頂けるとすれば、うれしい事です。
順次完成した作品を足しながら巡回する事になっていますが、せいぜい一月に2枚程度しか描けませんので、売れ行きがよければ後半の会期はずれる可能性があります。
東京の在廊日は6月12,13日です。
お近くの方は是非お越し下さいませ。