「牛乳を注ぐ女」のテーブル <つづき>

六角形のテーブルが、実は他の作品にも描かれているのを発見し、同じく六角形説を唱えている方がいらっしゃいました。
こちら(24 世紀の 大発見!!? (瑞来記))
上記サイトでは「紳士とワインを飲む女」の六角形テーブルが「牛乳を注ぐ女」に描かれた六角形テーブルと同じモノに違いないと言っていますが、明らかに高さが違いますし、かなり幅のある細長いローテーブルになっています。
もし同一のテーブルであるとするならば、どちらかが確実に高さ・かたちの操作がなされている事になるでしょう。
逆に別の六角形テーブルが存在したとなると、当時はこの形状のテーブルがよく存在したという事になるかと思います。
まあ、現代でも天版が六角形の壁付けコンソールテーブルを見かけたとしても、そう不自然だとは思いませんが。
「牛乳を注ぐ女」のテーブルは壁にぴったりくっつけてあるのではなく、少し離して置かれているかもしれないというのは私も思いましたが、手前側を壁につけ、奥側は壁から離して設置してあるという意見には賛成しかねます。
傾けて設置したら消失点から引いた線からズレるからです。
たしかにテーブル奥の壁とテーブルの左奥付近の描き方を観ると壁から離して設置してある様に見えます。
さらにに壁にピッタリとくっつけてあるならば、テーブルの左奥の角は、左の壁にかけてあるカゴよりも奥に位置する事になってしまいます。
壁から離して設置してある可能性は大きいと思いますが、手前も奥も平行に離してあると思います。

「牛乳を注ぐ女」のテーブル

結論から言いますと、「牛乳を注ぐ女」のテーブルは六角形です。
強引に歪めて描かれたのではありません。
巷ではパース(遠近法)の操作による効果を取り沙汰されているフェルメールの「牛乳を注ぐ女」ですが、既にかなりの方が気づいているのではないでしょうか、描く立場からしてもあの画風であのデフォルメはあり得ないだろうと思います。
昨年、上京の際に某K込氏との会話の中で話題に上ったのですが、
「あれ五角形のテーブルらしいよ」
との事。
過去にそんな形状のテーブルがあったらしく、現物を見て来た先生がいるそうで。
更にあちらの方のフェルメール作品の解説には「テーブル五角形説」が書かれているとの事でした。
なるほど。
という事で、「牛乳を注ぐ女」の画像をネットで調べて見てみると、まあ明らかに長方形のテーブルではない事はわかりますがよく言われる様に「台形」では決してありません。
しかし五角形にしても不自然です。(パンとボウルが落っこちます)
それでもうちょっと調べて拡大画像などを観て判ったのですが、六角形ですね。
間違いありません。
以下、根拠となる資料です。
画像をクリックすると大きい画像が表示されます。
注目すべき点を書いてみます。① 角から輪郭線が奥へ向かっています
② 変色のせいか前掛けに施したグレーズがテーブル側へはみ出したのか、輪郭が多少歪んで(ボケて)見えますが、明度を上げて見ると①の角からの線が真っ直ぐ続いています
③ 暗くて見えませんでしたが、ここにもテーブルの線が描かれています
 線の上側は赤色で塗られていますが、これは女性のスカートでしょう
④ ボウルの耳の穴の向こうにテーブルの線が
⑤ 色が黒く、なにかモノが置かれているのかと思いましたが、これはテーブルの角じゃないですかね
①の点についてはポスター等で認識してはいましたが、他の点は拡大画像を見つけるまでは認知していませんでした。
次に線を入れてみます。
どうですか。
多少向こう側の斜め線が鈍角な気もしますが、パースの操作があるにしてもよく言われる様なとんでもない操作ではないと思います。
そもそもだれが最初にこの作品のテーブルのパースについて言い始めたのかは知りませんが、恐らく間近で実物を観察する事なく言ったんじゃないかと思います。(なおかつ絵描きじゃない人間)
上記の様に近くで見れば誰でも私程度の推察はできるでしょう。
ま、日本に来日する事があってもこんなに近づいて見る事は不可能ですので、多くの日本人が検証不可能であった事は確かです。
どなたかこの説の検証と流布をお願いします。
牛乳を注ぐ女のテーブル(再)

<連載> レーマー杯を買おう 壮観!怒濤のレーマー群 の巻

今回届いたのはチェコの「Repliky historickeho skla」への注文分です。
実は一点、私の注文ミスがあり該当参加者にはご迷惑をおかけしましたが、その他は間違いも破損も無く、まあ今回の共同購入作戦は概ね成功と言って良いかと思います。
Repliky(略)へは全45杯の注文。
これほど多くのヴァルトグラス(※)レプリカを個人で輸入した方がかつて日本に存在したでしょうか。
※ ヴァルトグラス=森のガラス。木の灰を原料に使ったガラス製品の総称。参考記事:レーマー杯が緑色なワケ
半分以上にあたる25杯を注文された大口参加者がおいでで、
以下その製品群をどどーんと。実に壮観ですな。
正直私が欲しかったモノが被っているのでくやしいです(^^;)
(私の注文分はほとんど上下画像中のものと同じもの10点)
ウハウハ状態ですがこのグラス群とももうお別れ。とっとと発送して差し上げねばなりません。
今日は梱包作業で1日が終わってしまいました。

<連載> レーマー杯を買おう -税関手続き~到着-

つつついに到着しました!
…が、今回は次回またどこからか買う時の為と、これからチャレンジされる方の為の通関手続き・税金計算覚え書き。
えらく遅いと思っていましたが、年末年始、税関はお休みだったんですね。
先日、6日付の通知はがきが税関から届きました。
「外国から到着した郵便物の税関手続きのお知らせ」と書かれたはがきにはキリトリ線が入り、必要事項を記入の上返信しなければならない様に書かれていますが実際には電話でOK。
手続きに必要な項目は以下の通りでした。
・はがきに記載された「通知番号」の通知
・輸入品の材質の通知(今回は「全部グラスです」)
・商用か個人使用かの通知(個人使用と認められれば税金が減額されます)
・Invoice=商品明細の送付
こちらの連絡先を伝えて電話を切り、すぐにスキャンしたInvoiceの画像をメールに添付して送信。
Invoiceは商品にくっつけて送ってあれば、こちらからわざわざ送る必要は無いのですが…
しばらく待ちましたが、問題なければ特に連絡は来ない様です。
本日いきなり商品が到着しました。
受け取り時に税金の支払いをし、通知書を受け取ります。
関税はCIF「商品代(Cost)+保険(Insurance)+運賃(Freight)」について課せられますが、商用ではなく個人使用目的の輸入であると認められた場合、商品代は「卸価格相当(6割)」に直されて計算されます。
今回は電話口で「個人使用です」と言っただけですが、それですんなり認められた様で、84,882円に対して3%の課税=2,520円となっていました。
既に支払い済の商品価格+送料は1389.6ユーロ=172,000円程。
どう計算して上記の84882円が出てきたのかは知りません。
しかもグラスの税率は3.9%のハズなんですが。
消費税は上記の84,882円に関税2,520円を足した額にまず4%が掛けられます。((84,882+2,520)x0.04=3,480円)
そしてその消費税額に対して地方消費税25%が掛けられます。(3,480×0.25=850円)
まあこの辺は複雑なので消費税に関しては5%で計算しといて問題ないでしょう。
あとは通関手数料というものが200円課せられます。
関税+消費税+通関手数料=6,900円でした。
めんどくさい話はこの辺で切り上げましょう。
次回、肝心のグラス画像をUPします(現在開梱チェック作業中)

<連載> レーマー杯を買おう 第五回

ただいま見積もりを請求している段階です。
同時に全員の注文を表計算ソフトに書き出し、税金やらなにやらの計算をしてますが、ハッキリ言ってめんどくさいです(笑)送料・送金手数料は、一人で注文した場合相当な負担になります。
その負担を分散させる目的での共同購入作戦ですが、それら諸費用を人数で割ると金額的には平等です。しかしちょっとしか買わない人も多く買う人も同じ額になり、見方によっては不平等です。
よって今回は諸費用を商品個数で割り、商品一つずつに負担額を加算するという形式にしたいと思います。
計算式は次の様なものです
{(商品代金の合計+送料)×関税3.9%×消費税5%}+(送金手数料+個々への配送料金)÷商品個数
これで商品一つあたりの負担額を算出できます。
上記では国内での各人への発送にかかる費用も、全部足して個数で割る事にしています。
これは、国内発送の費用だけ個々に請求するとなると、一番得をするのは私という事になってしまい不平等です。(国外からまず到着するのがウチなので、私の国内発送費用負担額はゼロ)
従って、私にも平等に負担が回る様にと、この計算式でやるつもりです。
異論がおありの方は言っていただければ考えますのでよろしくお願いします。
関税はCIF(商品代金+輸送コスト+保険)に課せられると以前書きました。
しかし個人輸入の特例として、輸入品が個人での使用用途に限られると判断された場合、商品代金は販売価格ではく卸価格を想定し、60%で計算するという事です。
この判断はどうやってなされるのか、関税局に電話して訊きました。
結果、チェックする人の判断という事です。
「個人での使用目的である旨を事前に照明する為の書類手続き等は無いのか」
とも訊ねてみましたが、ないそうです。
なんというか、ユルイですな。まるで日本らしくありません。
税関は海外に一番近い所なので、感覚も海外のいい加減さに染まっているのでしょうか。

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