天然ウルトラマリンの抽出 ~篩わけ

話が多少前後しますが、250メッシュという非常に細かい網目の金網を入手し、篩を製作しました。
細かいと言っても目開き0.065mmありますので、顔料の大きさから言うとかなり大きい目になります。
自作粉砕器によって原石を砕いた粉を、乳鉢で擂らずにそのまま篩にかけても結構な量が通過します。
250メッシュを通過させる程度の大きさで良ければ、乳鉢でゴリゴリ擂る必要はないでしょう。
砕いては篩にかけ…を何度か繰り返すうちに、当然ながら篩を通らなかった原石の大きさも徐々に小さくなるのですが、ひとつ気づいた点をば。
例の論文には以下の様にあります

最初の方で篩を通る顔料は青色が強く、最後のものはこれに比べて灰色みが強い。これは岩石を粉砕する場合と同じく、青色部分は、柔らかいため、いくらか先に粉砕され、逆に白色、灰色の部分の方がより硬く、粉砕されるのに時間を要するためと考えられる。

最初の方で篩を通る顔料の色味がより良いという感じはします。
しかし、その後比例的にどんどん色が薄くなっていくかというとそう単純なものではありません。
篩を通らなかったものを見ると、白味の多い粉の比率が増えてゆきますが、同時に、まだ砕かれておらずある程度大きさの揃った青い大きな粒も目立ってきます。
これはどういう事なのか考えてみましたが、どうも青い部分が砕けやすく白い部分が硬いというのは逆なのではないかと。
ハンマー等で砕く際には全く参考にはならないのかも知れませんが、モース硬度(引っ掻いた時のキズの付きやすさ)では青い部分=ラズライト、方ソーダ石、藍方石等は5以上、一方白い部分=方解石は3と、青い部分が硬い事になっています。
他に含まれる鉱物はパイライトが6-6.5、「含まれる場合がある」鉱石では斜長石、柱石などが6以上で、もしも「白い部分の方が硬い」のであれば、その白い部分は斜長石や柱石という事になるのでしょうか。
思うに「メッシュを通るかどうか」と鉱石の硬度にはさほど相関性は無いのではないでしょうか。
真っ先にすんなり砕ける石があっても、破片の大きい石は通りません。逆に硬くても粉々に砕ける石であれば先に通過するはずです。
「白の方が先に砕けるが、青の方が細かく砕けるので先にメッシュを通過する」
と考える事はできないか。
なぜ大きさの揃った青い粒が「増えて」いくのか。
ある程度均一な霜降り状に、白い部分が混ざった原石がある場合、その白い部分が先に砕けるとするならば、同じくらいの大きさの青い粒がポロポロと出て来て然るべきだろうと思われます。
この時点で青い粒より若干小さい目のメッシュを用意し、青い粒のみを取り出す事ができれば、最初よりもよい青が取り出せるかも知れません。
もちろんこれは全てのラピスラズリ原石の篩い分けに当てはまるものではないでしょう。
たまたま私が使った原石がそのような性質だっただけかも知れません。
しかしながら、「青の方が先に砕ける」「最初に篩わけしたものの方が良い色である」という単純な事が全てのラピスラズリ原石に当てはまる訳ではない…とは言えます。

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