トロンプルイユの現在 出品作

いよいよ今週末に控えた「トロンプルイユの現在(いま)2019」展

私の作品について言及しますと、ここ数年来傾倒してます銅板を支持体として描いた油彩画作品ばかりです。
中でも祭壇額縁に入れた新作、こちらは制作に3ヶ月かけた事もさることながら、額縁は以前、古吉弘画伯から「海外から買ったけど使わないから活用してくれたまえ」と譲り受けたものを分解・補修・再塗装しまして思い入れがあります。

 

XIV III MMXIX作品寸法:430×270mm
銅板に油彩

 

祭壇額01祭壇額02祭壇額03祭壇額04祭壇額05祭壇額03祭壇額05祭壇額05

▲補修前、自製の仕切り棚を仮止めした様子および補修中の祭壇額。
分解しつつ塗装をほぼ全て削り落とし、酸化鉄の赤を下地として黒で仕上げ、塗装剥がれやキズ加工、ヨゴレを加えて古っぽさを再現しています。

 

祭壇額制作風景

▲制作のようす。奥にあるように額縁内部に仕切り棚を取り付けモチーフを配しています。
左のディスプレイは制作過程を録画しながら映し出しているもの。

 

大理石壁龕のチューリップを描いた作品の額縁も実は手がかかっていまして、市販のモールディングで組んで貰った額縁の塗装を一部剥がし、四つ角をパテで埋め、箔(真鍮箔ですが)を貼ったり模様を入れたりしてイタリア額っぽく仕上げました。額装までに一週間近くを費やしています。

 

XVI XI MMXVIII作品寸法:300×240mm
銅板に油彩

 

真鍮箔01真鍮箔02真鍮箔03真鍮箔04真鍮箔03

▲箔の下地は酸化鉄系の赤(アクリル絵具)を塗り、コーパルワニスを接着剤として箔を置きました。
四つ角には適当な模様をチョークで転写後、コーパルワニスでなぞった上に箔置き。翌日余分な箔を落とした後にスチールウールで擦り落とし、油絵具で着色したコーパルワニスを塗布して古っぽさを演出しつつ、箔の保護膜としました。

 

上記額縁の元となったモールディングはラーソンジュールのG-10200という型でして、下記などはそのまま四角く組んで貰ったもの。
こちらも展示されます。

XVI VI MMXVIIIXV VII MMXVIII

 

そのほか、準古典製法の鉛白を使った作品や、

XX VIII MMXVI

 

準古典鉛白に加え世界最高クラスの天然ウルトラマリンを申し訳程度に使った作品、

IV IX MMXVII

 

マラカイトを砕いて使った作品など、まあパッとはしませんが細かい所でひとクセある作品ばかりです。

XIII V MMXVII

どうぞ現物ご覧にお越し下さい。
今週末20(土)21日(日)は本人おります。

 

「トロンプルイユの現在(いま)2019」
会期:2019.4.20(土)~2019.7.21(日)

会場:横浜本牧絵画館
   神奈川県横浜市中区本牧元町40-7
電話:045-629-1150
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日: 毎週火曜日
観覧料: 500円(保護者同伴の中学生以下1名無料)

 

 

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