ものは試しでクレサンのキャンバス、細目の#12と極細目の#13を切り売りで買ってみた。30cm幅×210cmでそれぞれ4,305円と5,224円。
クレサンと言うと何となしに高級なイメージがあるが、某軽込氏によると機械塗りらしい。画材店のパンフレットには「(機械/手塗り)」との表記だった。型番によっては手塗りなのだろうか。ちなみにベルジュ製キャンバスは「(手塗り)」とある。
「クレサンキャンバスは白い」と、どこかで読んだが、やけに薄い地塗りで生地が透けてみえるのでさほど白くはなく、言うなれば若干の灰色。独特のにおいがする。
地塗りに使われる顔料は以前はシルバーホワイトを使っていたみたいだが、今はジンクホワイトとチタニウムホワイトになってしまっている。
目は細かいが、表面はかなりデコボコしている。絵の具の食いつきをよくする為なのか。
クレサンジャパンによると「特殊配合グルー」を二層、地塗りを二層施してあるらしいが、光にかざすと裏面まで貫通している穴ぽこが多数ある。この穴ぽこが結構クセモノで、描いている間も悩まされる。
とりあえず#12の方に描いてみているが、絵の具の乾燥が遅い。
オイルキャンバスで吸収性がないからか、最初にイエローオーカーで薄く着色した層が乾くのに3日かかった。
もしかすると、この時油壺に若干ルツーセが残っていてそれにテレピン+リンシードを入れてしまったのかも知れない…とも考えるが…。ルツーセにリンシードを混ぜるととんでもなくネバネバして乾かない油になる事は以前書いた。
最初からつまづいたが、2層目の乾きも異様に遅く、その後の層は艶引けに悩まされている。 これもキャンバスのせいかどうかはわからない。