防音壁3

3日目の作業は遮音シート貼りから始まった。
どのように貼るか結構悩んだが、結局、最もつなぎ目が少なく済む方法を選んだ。要するに縦に二枚貼る。
遮音シートはゴム製なので密度が高く、重い。
天井から床までの長いシートを持ち上げるのは、それだけでもかなりの体力を必要とした。
シートの幅は960mm。壁の幅(半分)は1700mmなので、そのまま貼ると220mmが余るが、カットするのが面倒なので真ん中で重ね合わせのままにする。
重ねた部分は本来なら遮音テープで留めるべきなのかも知れないが、ホームセンターで見あたらなかったのでコーキング材を塗って済ませた。
もちろん、壁の上下左右、隙間のできそうな所はコーキング。


続いて二層目の石膏ボード貼り。
一層目のように膨らんだ断熱材に邪魔される事がないので、カットのサイズさえピッタリいけば、比較的スムーズに貼っていく事が出来た。
…といってもボードを支えながらのビス留めは疲れる。。

一番下の石膏ボードは元貼ってあったものを再利用。
カットのサイズがうまく合わず、一番苦労してしまった。
全てのボードを貼り終えた後、壁の四隅と石膏ボード同士のつなぎ目、それとビスを打った跡を、今度はコーキング材ではなくパテで目地止めする。
仕上げをどうするかまだ決めていないが、コーキングだとのりが接着できないので壁紙を貼るにしても珪藻土を塗るにしても不具合が出るだろう。
よって、音漏れに対してはコーキングの方がいいかも知れないが、ここではパテを使った。
パテは乾燥してからサンダーでサンディングしてなめらかにする。
乾燥すると若干痩せる(体積が小さくなる)ので、もう一度パテを盛って、再びサンディングを施す。

防音壁2

2日目の作業は1層目の石膏ボードを打ち付けるところまで。
一層目は下から順に貼っていき、一番上が半端もの。
二層目は逆に上から順に貼っていき、一番下を半端とする。
こうする事で、各層の石膏ボードのつなぎ目と、ビスの位置をずらす。
ある程度ヒモで押さえ込んでいるとはいえ、二重に詰め込んだグラスウールが邪魔して一層目の石膏ボードの打ち付けは大変だった。
その事は容易に想像できたので、一層目は一番上に貼る石膏ボードが軽くなるように、下から順に貼ることにしたのだった。
石膏ボードを貼り終えたら、上下左右、また石膏ボード同士のつなぎ目部分、それと打ち付けに失敗したビス穴に、シリコンシーリング材でコーキング。写真でも白い線として写っている。(一番上の石膏ボードに横位置列に付いてる点はちがう)
<補足>
丸一日かかったのにこれだけの作業量だったかなと思い返してみると、ひとつ手間のかかる仕事をしていたのを忘れていた。
床下の空間と壁の隙間の空間には何の隔たりも無かったので、その隙間をカネライトフォームという発砲スチレン系の断熱材で埋め、さらにコーキングを施すという作業をやった。
間柱や根太が複雑に入り組んでるので、それに合わせてカネライトフォームを加工するのが手間だった。
ザンネンながら(?)その作業の写真は撮り忘れた。
まだ左半分の壁が残ってるので、そちらの時に撮ろう。

防音壁

私の部屋の隣は台所だが、会話が聞こえるくらい壁が薄い。
オーディオの導入にあたってこれではマズイと思い、とりあえず壁の中に断熱材をぎゅうぎゅうに詰めて遮音シートを張り、さらに石膏ボードを二重に貼る事で防音効果を狙う。
まずは石膏ボードをひっぱがすところからはじまる。
壁紙を剥がし、ビスの位置を探る。
ビスは打った後、目留めをして平滑に処理してあるので、パッと見ではどこに打ってあるか正確にはわからない。
しかし処理してある部分にはビスがあるという事なのでおおよその見当は付く。大体等間隔で打ってある(が、実際はかなりテキトー)ので、探り針を活用しながらマイナスドライバでグリグリとほじくり返す。
石膏ボードはてっきり縦貼りかと思っていたら横に貼ってあった。天下のタイガーボードだ。
上下からすきっぱのように出ている小さい板は、ボード同士を固定する為にあるらしい。
壁上部に横に走っている木材(付け鴨居?)は、実はボードに接着剤でくっつけてあるだけだった。
この木を今まで棚受けとして利用していたが、結構危険な事をやっていたかも知れない…。
壁内部の奥行きは10cmほどある。
筋交いがジャマしそうだが、ここに10cm用グラスウールを二重に敷き詰める事にした。

グラスウールはあまりぎゅうぎゅうに詰めすぎると断熱性能が落ちてしまうらしいが、今回は断熱よりも防音優先である。より密度を高くした方が効果的だろう。
高密度のグラスウールは高いので、ごく一般的な密度10kのものをヤフーオークションで入手。5坪分で送料を入れると4,800円ほど。それを2つ頼んだ。
画像をみると判るだろうが、印刷のない方(裏返している)のグラスウールが一層のみ入れた状態。これでも充分だが、さらにもうひとつ重ねたのが右の二列。パンパンである。
この上にヤフオクで仕入れた遮音シートを押さえながらタッカーで間柱に止めてゆき、その上に石膏ボードを貼ろうと思ったが、ふくらんだ断熱材を押さえ込む事が出来ずにムダに体力を消耗してしまった。
このふくらんだ断熱材をどうやって押さえ込むかが最大の課題となった。
合板を使うならかなり強引に留められそうだが、金がかかる(石膏ボードの倍)し、既にボードは近所のホームセンターで購入済みなのだ。
横に木を渡して押さえ込むとすると、また木材を買わねばならないし、厚みが増してしまいボードの二枚貼りが困難となってしまう。
そして私のとった手法はコレ。
ビニールヒモで押さえ込む。超安価。だが、すごい手間…
一度貼った遮音シートを外し、間柱の横にネジを打って、それにヒモを巻き付け、グラスウールを押さえてゆく。
タッカーでも留まりそうなので途中からタッカーに変更。より安価。
しかしもっと強力なタッカーでないと留まりそこないが多すぎて余計手間だった。
完全ではないが、なにもしないよりはかなり押さえ込む事に成功。
実験で石膏ボードにも充分タッカーが留まる事が判明したので、遮音シートは1枚目の石膏ボードを打ち付けた後にタッカーで留める事にする。
<つづく>

キャンバスの縦横比

以前から気になっていたキャンバスの縦横比について調べてみた。
下の表は、日本における現行のキャンバス(木枠)サイズ
(0,1,2,3号のP,M数値が抜けてますが悪しからず)

キャンバスサイズの規格はフランスで生まれたらしいが、日本では端数を四捨五入して尺寸に置き換えられ、その後メートル法導入にあたり更に端数が四捨五入された。よって中途半端な数値となっている。
上記の事から国内外ではキャンバスのサイズが若干異なる。
異なるといっても、10号以下の場合その差はミリ単位。
そんな事は国内で製作を続ける限り、なんら問題はない。
むしろ問題は号数によって全く違う縦横比だろう。
F,P,Mの三つの規格による縦横比の違いではない。同じFならFでも号数によって縦横比が全く違うのである。
下の表は、キャンバス(木枠)の短辺を1とした場合の長辺の割合を記したものである。

見事にバラバラ。
更にこの比率を元に、短辺を同じ長さとした四角い図形(F0~F20まで)を描いてみた。ちょっと見づらいが、縦横比の巾がこれほど広いものだという事は直感的に分かるだろう。SMサイズは独自の規格なのでまあどうでもいい(?)が、F10とF1,F4の縦横比などとても同じ規格とは思えない。これを見るとF,P,Mの規格の存在意義自体が意味不明である。
キャンバスのサイズというのは黄金比を元に決められているというのが定説だが、こうも違うと黄金比もへったくれも無いように思える。
ちなみに黄金比というのは1.618で、キャンバスではMがこれにあたるという事になっている。
…が、上の表を見てもそんな数値はどこにも出ていない。
縦横比がこうも違うと制作する上でかなりやっかいものだ。
あらかじめ何号に描くかハッキリ決めておかないと、たとえばF3号とF4号では構図の取り方が全く違ってくるではないか。
大きい絵を描く場合には、練習台も兼ねて下書きとして小さめのキャンバスに制作しておいて、それを拡大制作する事もある。その場合も面倒な事になる。

クレサンキャンバス

ものは試しでクレサンのキャンバス、細目の#12と極細目の#13を切り売りで買ってみた。30cm幅×210cmでそれぞれ4,305円と5,224円。
クレサンと言うと何となしに高級なイメージがあるが、某軽込氏によると機械塗りらしい。画材店のパンフレットには「(機械/手塗り)」との表記だった。型番によっては手塗りなのだろうか。ちなみにベルジュ製キャンバスは「(手塗り)」とある。

[上が#12下が#13 右下は20mlのチューブ]
[部分拡大]

「クレサンキャンバスは白い」と、どこかで読んだが、やけに薄い地塗りで生地が透けてみえるのでさほど白くはなく、言うなれば若干の灰色。独特のにおいがする。
地塗りに使われる顔料は以前はシルバーホワイトを使っていたみたいだが、今はジンクホワイトとチタニウムホワイトになってしまっている。
目は細かいが、表面はかなりデコボコしている。絵の具の食いつきをよくする為なのか。
クレサンジャパンによると「特殊配合グルー」を二層、地塗りを二層施してあるらしいが、光にかざすと裏面まで貫通している穴ぽこが多数ある。この穴ぽこが結構クセモノで、描いている間も悩まされる。
とりあえず#12の方に描いてみているが、絵の具の乾燥が遅い。
オイルキャンバスで吸収性がないからか、最初にイエローオーカーで薄く着色した層が乾くのに3日かかった。
もしかすると、この時油壺に若干ルツーセが残っていてそれにテレピン+リンシードを入れてしまったのかも知れない…とも考えるが…。ルツーセにリンシードを混ぜるととんでもなくネバネバして乾かない油になる事は以前書いた。
最初からつまづいたが、2層目の乾きも異様に遅く、その後の層は艶引けに悩まされている。 これもキャンバスのせいかどうかはわからない。

search envelope heart star user close search-plus home clock update edit share-square chevron-left chevron-right leaf exclamation-triangle calendar comment thumb-tack link navicon aside angle-double-up angle-double-down angle-up angle-down star-half status image gallery music video category tag chat quote googleplus facebook instagram twitter rss